懐かしい本
先日、たまたま実家に立ち寄ったとき、パパと娘が実家の近くの公園に出かけたので少しスキマ時間ができました。
ふと数年ぶりに実家の自分の部屋の片づけをしようと思い立ち、本棚の整理をしていると、懐かしい本を発見!
北海道旅行に行ったとき、函館のトラピスチヌ修道院で購入した「心の歌」という本です。思わず整理する手をとめて、読みふけってしまいました。
手放してもまたほしくなる「心の歌」
実は私、「心の歌」を2度も購入しています。
幼い頃から本の虫だった私は、マンガを始め、推理小説、恋愛小説、ノンフィクション小説など、ジャンルを問わず次々と購入。そのせいで、実家の2階にある私の部屋は、本の重みに耐えれずに床が歪んでしまったのです。
それ以来、本当に厳選した本だけをとっておこうと決め、大量の本を処分しました。10代後半に北海道を訪れた時に購入した1冊目の「心の歌」は、そのとき処分してしまったのです。
二度目に「心の歌」を購入したのは、20代後半のことでした。
初めて北海道を訪れてから10年。再びトラピスチヌ修道院を訪れた私は、真っ先に「心の歌」を探しました。
10年も経っているので、もしかしたらもう売っていないかも知れないとあきらめ半分で探していたら…
ありました!
10年経っていても、ちゃんと販売されていました。書籍売り場で見覚えのある表紙を見つけたとき、飛び上がるほど嬉しかったのを覚えています。
私がおすすめのフレーズ
一度は手放したけれど、どうしてもまたほしいと願わずにはいられないほど、この本には、私の心に響いたフレーズがあったのです。
私が心打たれたフレーズはこちら
神は、実り豊かな人生を愛されるように、何の実も結ばなかった人生をもお愛しになる。
私は無宗教ですが、この言葉には心が打たれました。
たったひとりの人間が、日常でできることって、たいしたことではないでしょうし、一生を通じてもさほど大きなことを成し遂げることはできないかもしれません。
でも、たとえ何もできなかったとしても、人はただ生きているだけで本当に素晴らしいのだ、とこの言葉は伝えてくれていると思います。
それと同時に私はどこかで、「勝ち」か「負け」かを無意識で判断してしまっている自分に気づかされました。
そうだ!
人生に「勝ち」も「負け」もない。どこにでもある普通の人生でもOKなのだ。そういう気持ちがストンと心に落ちてきた気がしました。
「心の歌」のもう1つの魅力
この「心の歌」はフレーズが素晴らしいだけではなく、挿絵も、ほんわかして癒されるのですよ。
また、日本語のフレーズの隣のページには小さく英語で訳も載っています。
先ほどの
「神は、実り豊かな人生を愛されるように、何の実も結ばなかった人生をもお愛しになる。」というフレーズは英語だと「Renounce nothing Cling nothing」と表現されるみたいです。
英文で書かれているだけで、何げにちょっとオシャレに見えますね。
「心の歌」の表紙にはバラの絵があしらわれていて、手のひらサイズのかわいい本。1ページ1ページがリングで綴じられていてカードになっているので、お気に入りのカードを切り取っていつも持ち歩いても良いですね。
文はアントニー・デ・メロ作。絵は矢野滋子さんが描いています。
発行元はカトリック教会の修道会聖パウロ女子修道会(女子パウロ会)です。「心の歌」は全国のパウロ会のお店の他、オンラインショップでも購入できます。
まとめ
私は日々「日常のささいな小さな出来事に出来るだけたくさんの愛をこめる」ことを心掛けています。
そんな風に意識して生きていれば、人生の最後にたとえ何の実を結ばなかったとしても神様だけではなく自分自身でも自分の人生を愛せるのではないでしょうか。
「派手なこと」「大きな成果」「勝ったり負けたり」そんなことにこだわらずに、力を抜いて自分自身や家族や友人、自然や環境をあるがままに受け入れて生きて行こうと、改めて思いました。