「いい文の日」に思うのは手紙の良さとあしながおばさんとの文通の記憶

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いい文の日

今日11月23日は「いい文の日」(1123=いいふみ)です。

そういえば、私も学生時代は、可愛らしいレターセットを選んだり、相手のことを思い浮かべながら手紙を書いていたものです。

いつからだろう?手紙を全く書かなくなってしまったのは…

大勢の人がインターネットになじんだ今、LINEやメッセンジャーなどのSNSを利用すれば、それこそアッという間に連絡が出来てしまいます。わざわざ便箋と封筒を用意して、しかも届くまでに時間のかかる手紙を書こうとする人が減ったのは仕方ないことでしょう。

今では、すっかり手紙離れした私ですが、手紙にまつわる忘れられない思い出があるんです。今日はその大切な思い出を聞いてください。

サクランボの思い出

いまだに忘れられない「手紙」の思い出、それは私がまだ小学校低学年の頃のことでした。父の商売の関係で、東京の世田谷区に住むとても綺麗で優しい女性とのご縁が出来たのです。

初めて会って以降、その人は毎年決まってわが家にサクランボを送ってくれるようになりました。

何でも山形の親戚がサクランボ農家だとかで、本場のサクランボは真っ赤な宝石のようにキラキラと輝いて、その甘さと言ったら今でも覚えているほどです。

私とその女性が直接会ったのは、たった1度きり。それなのに、そのたった1度の出会いを大切にして、私に食べさせたいとサクランボを送り続けてくれた優しさと思いやり。本当にステキな人でした。

サクランボの甘い余韻が消えないうちに、お礼の手紙を書こうと母が言い出しました。そんなきっかけで、その人と私の文通が始まったのです。

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小説のような手紙

その人は、今ちょっとしたブームになっている「校閲」のお仕事をしていました。だから、文章がとても上手で、その上すごく達筆。サラサラと流れるように美しい字で書かれた手紙はたっぷりと長めで、ときには10枚にも及ぶことがあったほどです。

手紙には独特の世界観があって、まるで私だけのために書き下ろされたオリジナル小説のようだったのを思い出します。

また、ときにはリズミカルな歌のようにも感じたし、時々のアドバイスは、学校の先生のようであり、母親のようでもあり、時には優秀なカウンセラーのようでした。

サクランボが届くたび、私はいそいそしながら手紙を書いたものです。私が書いた手紙はいつも母が投函しに行ってくれました。

母から「出しておいたよ」と聞くやいなや、早く返事が来ないかと、楽しみにしながら毎日ポストを覗いていたように思います。

あしながおばさん

私が手紙の返事を待ち焦がれたのには理由があって、手紙には時々、私が読むのにピッタリの本が添えられていたのです。

私は本が大好きな女の子でした。だから、本を贈られることは、お年玉やおもちゃをもらうより何倍もうれしかったのです。

甘い宝石のようなサクランボを送ってくれる上に、小説みたいにステキな手紙と一緒に大好きな本まで贈ってくれるその人を、私はいつの間にか「私のあしながおばさん」と思うようになっていました。

「いい文の日」に想うこと

思い返せば、私と文通をしていた頃のあしながおばさんは、子育て真っ最中だったはずです。

同じ子育て中のママの立場になった今、1度しか会ったことのない他人の娘に、あれほどまでに心がくだけるか?と聞かれたら、私の答えは「NO!」です。育児と家事と仕事に追われているうちに心がすり減って、遠く離れたよその子を思いやるほどの余裕はとてもありません。

「袖ふれあうも多少の縁」と言うけれど、その「多少の縁」を大切にできるあしながおばさんは、心が深くて広い人だったに違いありません。

心にゆとりがあったからこそ、「手紙を書く」という、手間のかかることが出来たのだと思います。逆に言えば、相手のことを思いやりながら一字一句を書き上げていく手紙が、心にゆとりをもたらして、さらに心を豊かにしてくれたのかも知れないですね。

指で軽くタッチするだけで完結するメール時代に生きていると、心にゆとりなんかなくても事が済んでしまいます。だから、いつの間にかせっかちになって、ゆったりとした落ち着きを失ってしまうのかも。

それにもうひとつ。パソコンやスマホの自動変換に頼り切ってしまって久しいので、いざ漢字を書こうとすると全然書けない!これはインターネットのデメリットじゃないでしょうか。そういう点でも、たまに手紙を書くのは、脳トレになりそうですね。

ひさしぶりに、美しい色や絵柄の手紙セットを買ってみようかな。

そんなことを思う、「いい文の日」でした。

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